学校導入事例:英語教育対談
グローバル社会で通用する活きた英語力を。
~真の英語教育は発音から始まる~
日本英語発音協会 理事である Mr. Steve Walkerが
これからの英語教育のあり方、英語でコミュニケーションできる
ようになるためには何が大切なのかを、本音で語り合いました。
日本人はなぜ英語が苦手なのか?
仲丸 来年4月、いよいよ新しい中高一貫校を開校します。「グローバル社会で活躍できるたくましい人間力の育成」を教育コンセプトに掲げ、これまでにない教育スタイルをさまざまな形で積極的に導入していく予定ですが、その新しいプログラムのひとつが、中等教育の英語授業では日本初の導入となるこの「THE JINGLES®」(ザ ジングルズ)です。教育関係者の間でもこれまであまり知られていなかったこともあり、大きな反響を呼んでいます。まずそのお話に入る前に、ウォーカー先生は日本人の英語あるいは英語力についてはどのように評価されておられますか?
ウォーカー 多くの皆さんが英語での会話や外国人とのコミュニケーションに対してある種のコンプレックスをお持ちのように思います。特に、発音に関しては、ネイティブのように発音するのは無理だ、という諦めや苦手意識が潜在的にあるように感じます。
仲丸 確かに発音に関しては、おっしゃる通りだと思います。例えば、「r」「l」「v」などは、日本語にはない発音なので、日本人にはなかなか難しい。先日、新聞を読んでいたら海外特派員のコラムが載っていたのですが、シカゴの近くの「メリルビル」(Merrillville)という街への道を尋ねたときに「メリルビル」が通じなかった、苦手な「r」と「l」がてんこ盛りだから、と書いてありました(笑)。新聞記者の特派員でさえ発音で泣かされているわけですから、海外旅行でまったく通じずに打ちのめされて、英語が苦手になる方はたくさんいらっしゃると思います。
ウォーカー でも、私たち外国人にとっては、日本語の発音はとても難しい。そもそも自分の母語ではない言葉を操るのは至難の業だと思います。
仲丸 そうですね。にもかかわらず、中学高校の英語の授業では、文法・語法中心の、いわゆる受験英語に重点が置かれていますので、発音が後回しになって本格的な生きた英語が身につきません。発音はみんなで大きな声を出すだけとか、正確でなくても気持ちが通じれば良いとか、大胆な発言をされる方もおられます(笑)。
ウォーカー 日本の子どもたちが長時間を費やして身につけるものは英語そのものではなく、英語の「知識」です。もちろん、外国人とのコミュニケーションにとって知識は大切ですが、きちんと通じる生きた英語を使いこなすには、別の能力が必要になります。
仲丸 その別の能力を身につけるプログラムとして、「ザ ジングルズ」が今、世の中に数ある英語プログラムの中でも特に注目されているわけですね。
ウォーカー まさにそうです。日本人は英語に弱いわけでも適していないわけでもありません。「英語に必要な身体」が発達していないだけなのです。単語や短文は「聞く」「真似る」だけで、ある程度通じるレベルになりますが、より高いレベルで求められる英語の速度や長さに対応できる能力を養うことはできません。「ザ ジングルズ」はそこに取り組んでいるのです。